賑わい・昔も今も

今も続いている祭、時の流れにより変わってしまった行事…、服装や出店は変われども昔も今も人々の熱気は変わっていないようです。


夏祭り・四ツ角なべ屋旅館前(明治30年代)
夏祭り・四ツ角なべ屋旅館前(明治30年)
昔も今も、夏祭りは神輿を担ぎ大勢の人出で賑わいます。本町四ツ角の様子、後ろの建物は割烹旅館で「なべや」の文字が読み取れます。町場の民俗p18掲載、写真集明治大正昭和東松山p23掲載。
市立図書館接写ネガ所蔵

夏祭り(昭和初期)
夏祭り(昭和初期)
時代は昭和に移り、夏祭りの神輿を担ぐ人からは変わらぬ熱気が伝わってきます。神輿を取巻く人たちの帽子が時代を感じさせます。
東松山市広報広聴課(市制施行40周年記念写真展)

初午・箭弓稲荷神社(昭和12年)
初午・箭弓稲荷神社(昭和12年)
毎年3月初午の日は稲荷神の縁日で、境内には植木市や各種出店が並びます。昔も今も変わらぬ賑わいですが、人々の服装は今とは大分異なっています。
初午・だるま市(昭和12年)
境内で縁起物の「だるま」を販売する店は昔も今も変わりなく、かつて行われていたサーカス興行や見世物小屋は今では見ることができません。
東松山市広報広聴課(市制施行40周年記念写真展)

松林座
松林座
後の銀映(昭和36年焼失)ですが、写真はそれより前の芝居小屋時代のものです。写真中に「花岡屋商店」の文字が読み取れますが、大正13年の福引のチラシに「トンビコート其他 花岡毛織物店」とあるので、大正から昭和初期の写真と推測されます。
東松山市立図書館所蔵

七夕・材木町(昭和32年)
七夕・材木町(昭和32年)
看板に「モーリ洋品店」「ますや本店」「内田盛大堂」「野口玩具店」「みやぎ」の文字が読み取れます。材木町、現在のかぢや旅館付近を西向きに撮影した写真です。商店街の七夕祭りは今(平成25年現在)も8月6・7日に行われています。
東松山市立図書館所蔵

東松山まつり・本町四ツ角(昭和30年代)
本町通り・祭り(昭和30年代)
本町四ツ角を南方向を向いて撮影した写真です。左手前の文具店は「博石堂ストア」続いて「八百清」です。昭和37年刊東松山市市勢要覧P28掲載写真では八百清の看板が「ヤオセイ」と変わっています。この写真は八百清が食品スーパーになった昭和33年直後、店名が八百清のままだった頃の写真と思われます。『恒例の東松山祭りがさる12月1日から3日間…』という記述(東松山市政だより第97号 昭和37年12月)から推測すると、この写真も東松山まつりの1コマと思われます。
東松山市広報広聴課提供

東松山まつり・一番街丸広前(昭和34年)
東松山まつり・一番街丸広前(昭和34年)
丸広百貨店東松山店(昭和29年7月開店)が一番街にあった頃の写真で、東松山まつりのひとコマです。裃を着た行列は次に紹介する写真の「東松山まつり・狐の嫁入り行列」と同じ服装です。行列の後ろの花飾りは、前の写真「東松山まつり・本町四ツ角」の飾りに似ています。「保存版東松山・比企の今昔」p118掲載。
東松山まつり・田中市長(昭和34年)
写真中央に田中市長(当時)が写っています。右は「合併誌」に掲載された式典会場を後にする田中市長の写真です。
東松山市広報広聴課提供

東松山まつり・狐の嫁入り行列(昭和30年代)
東松山まつり・狐の嫁入り行列 その1(昭和30年代)
写真に「工業物産展示会々場」の文字が確認できます。東松山市政だより第97号(昭和37年12月)、第108号(昭和38年11月)に工業物産展が市役所会議室で行われたという記載があるので、年までは特定できませんが、場所は当時の市役所(現在の市役所立体駐車場の位置)です。
東松山まつり・狐の嫁入り行列  その2(昭和30年代)
狐の嫁入り行列を撮影した別コマ写真を部分拡大したものです。狐の面を付けた人物の襟と提灯に「箭弓町」の文字が読み取れます。左の建物は松山第一小学校東にあった「進明堂」です。看板に営業品目が並んでいるようですが判別できません。3段目の文字は「教育同人社」「セーラー万年筆」でしょうか?
東松山市広報広聴課提供

東松山まつり・踊りの輪(昭和37年)
東松山まつり・踊りの輪(昭和37年)
花飾りのついたぼんぼりに「東松山祭」「材二奉仕会」の文字が見えます。右上に見えているのは材木町にあった郵便局、撮影場所は現在の丸広百貨店、聖ルカ幼稚園付近です。東松山市政だより第97号(昭和37年12月10日)にほぼ同じ構図の写真が掲載されています。東松山まつり・写真コンクール金賞、須山鉄之助さん(小川町)撮影の写真です。
東松山市立図書館所蔵

ぼたんまつり・箭弓稲荷神社(昭和38年)
ぼたんまつり・箭弓稲荷神社(昭和38年)
箭弓稲荷神社に隣接したぼたん園前の広場はあふれんばかりの人だかりです。残念ながらぼたんの花は写っていません。「保存版東松山・比企の今昔」p118掲載。
東松山市広報広聴課提供

市制施行十周年記念ちょうちん祭り(昭和39年)
東松山まつり・丸広通りを踊りながら行進
「ネオンがつくころになると(中略)まちは一段と活気づき、ちょうちん祭りを見ようと近隣の町村からつめかけた人々で賑わいました。」(「東松山市政だより」昭和39年11月1日p4)。写真は、市制施行10周年記念の「東松山まつり」の1コマで、同様の別写真が市政だよりに掲載されています。
東松山市立図書館所蔵

酉の市・松山神社(昭和39年)
酉の市・松山神社(昭和39年)
毎年12月15日に行われる「酉の市」(大鳥神社の祭礼)です。写真は松山神社で、その左側に大鳥神社があり、二つの神社の間で熊手市が開かれます。お酉さまが賑わうのは夕刻からで、写真は本当の賑わいを見せる前の様子です。「保存版東松山・比企の今昔」p119に「松山神社の初山」として紹介されていますが、これは誤りです。初山は毎年7月14日に行われる行事で、人の服装・落葉した木の枝をみても季節が異なることがわかります。
東松山市広報広聴課提供

東松山まつり・丸広通りを踊りながら行進(昭和40年)
東松山まつり・丸広通りを踊りながら行進
東松山広報(昭和40年11月1日)4pに掲載された写真で、「万国旗できれいに飾られた市内を行進する婦人たち」という説明文が掲載されています。写真の撮影位置は現在の丸広通りで、後方に完成したばかり消防庁舎(同年10月設置)が覗いています。なお、「保存版東松山・比企の今昔」p1にも同じ写真が掲載されています。
東松山市広報広聴課提供

参考文献

写真集明治大正昭和東松山 ふるさとの想い出224
 利根川俊吾編著 国書刊行会 1981
 市立図書館所蔵1冊 請求記号:H211シ(館内閲覧のみ)

保存版 東松山・比企の今昔
 大圖口承監修 岡田潔ほか執筆 郷土出版社 2008
 市立図書館・高坂図書館所蔵 請求記号:H201ホ(貸出用あり)

町場の民俗 東松山市史編さん調査報告第22集
 市史編さん課編集 東松山市 1973
 市立図書館・高坂図書館所蔵 請求記号:H211 マ(貸出用あり)

東松山市勢要覧 昭和33年版
 東山山市役所 1959
 市立図書館所蔵 請求記号:H351 ヒ(館内閲覧のみ)

東松山市政だより 昭和36年3月〜昭和38年3月
 東山山市役所 1961
 市立図書館所蔵 請求記号:H317 ヒ(館内閲覧のみ)

東松山市政だより 昭和38年4月〜昭和39年3月
 東山山市役所 1963
 市立図書館所蔵 請求記号:H317 ヒ(館内閲覧のみ)

東松山広報 昭和40年4月〜昭和41年3月
 東山山市役所 1966
 市立図書館所蔵 請求記号:H317 ヒ(館内閲覧のみ)


【戻る】